生涯発達の道を、ゆっくり思い出しながら綴っていきます。インナーチャイルドを癒せたとき、やがて使命とする独自の癒しの世界へと行き着くでしょう。

生の赤ウィンナー入り弁当

遠足の日の朝のできごと。
その日はおかず入りの弁当を持たせてもらって、いつものように同い年の男の子の家に誘いに行った。
門口で待っていた私は、なぜ自分の弁当箱のおかずを男の子の母親に見せるいきさつになったのかは覚えていないが、おもむろに赤いウインナーに切り目を入れてフライパンで焼きだしてくれた。
香ばしく焼かれ、タコの形になったウインナーが私の弁当を彩ってくれたのが嬉しくて、遠足から戻ってそのことを家の人に話した。
それを聞いた瞬間から大人たちの顔は曇り、私の嬉しい気持ちは吹き飛んだ。
まずは弁当を見せたことを叱られ、二度とよその大人に見せるなと注意された。
自分が何故怒られているのか理解できないままであったが、次に声をかけてくれたときには、上手く説明できないまま断るしかなかった。
今なら、今なら、わかる。
嬉しいはずの赤ウィンナー弁当の苦い思い出である。

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